深い山々に抱かれ、足を踏み入れたその瞬間から霊験あらたかな空気に包まれる篠栗は、お遍路でなくてもふらりと訪ねたくなる場所。
約180年前に開創され、全国から多くの人々がお遍路に訪れる由緒ある聖地です。
その83番札所である千手院は、昭和48年に設立された、若杉山の細い山道を登りつめた先にのびやかにたたずむ風趣豊かな趣きのある寺院です。
建立して約30年という比較的新しい本堂は、建築された棟梁が自ら"最高傑作"と称されたほどの美しさ。
随所にわたって細やかな工夫が施され、まさに豪華絢爛!
その一番奥に二体のご本尊様が鎮座され、神々しく柔らかな表情でお迎えしてくださいます。その周りを華やかな天蓋が彩り、まさに極楽浄土のよう。
細緻に組み上げられた天井や、梁部分にも美しい天女の彫刻が施されていますので、本堂に入ったら上を眺めてみるのをお忘れなく。
力強い表情の仁王像がお迎えしてくれる境内には「稲田姫縁結び神社」も。
自分の名前を書いたロウソクが最後まで燃えれば良いご縁があると言われており、ステキなご縁をお探しの方にもおすすめです。
そしてもう一つ、ぜひ体験していただきたいのが境内に設置された「四国88ヶ所お砂踏み」。
四国八十八箇所の寺院のお砂を埋めた石台を踏みながらお参りできる施設で、本場・四国のお遍路が疑似体験することができます。
そのほかにも篠栗霊場180年を記念して建立された総ケヤキ造りの鐘楼堂など見所が満載です。
平成27年秋には納骨堂「大悲殿」も誕生しました。
ご参拝はもちろん、心のやすらぎを探しに。四季折々の豊かな自然に包まれた篠栗・千手院にぜひお越しください。